賃貸者としての私の考え
私は諸々余裕度のある建築を心掛けているつもりです。そんなことを示して見たいと思います。私は技術者としてやってきた人間である。ジャンルは違うがそこで教えられた考えに則りやっていると言えるだろう。
- まず、品質重視である。品質はきらびやかや豪華な建物というのではなく質実剛健で堅固な建築を目指している。
- 土地は必ずしも建坪率・容積率などを目一杯使うことは考えないで、余裕度のある建築を目指している。建築率・容積率目一杯は少しでも大きな建物を建てさせようとする設計士や業者の勧めだろうが、私はそれには乗らないことにしている。
そもそも建坪率や容積率でこそこそ考えるのは、貧乏根性ではないだろうか。最近は天空率などと言う馬鹿げたものも導入されている。容積率400%などと言いながら、階段などの除外で実際には500%などの例もある。建物が大きくなれば税収は増えお役人は喜ぶのかも知れない。しかし、環境は確実に破壊する。
- 高さも無理しない。震災などの時に歩いて降りられる高さがよいので守っている。
- 建物形状などは奇は狙わない。オーソドックスな形状にする。奇を狙うと必ずどこか考えていないところに不具合を生じるからである。設計士は特長を出そうとする。それは当然だろう。そこでオーソドックスな中で特長を出して欲しいと言っている。
- 工期も無理をしない。その方が安くて良いものが出来る可能性が高いからである。
- 特に設計士と電気業者は同じ業者を指定して使い続けている。もう30年ほどの付き合いになる。土木業者は今探している。同じように30年付き合いの人が亡くなってしまったからである。
- 必ず設計と施工分離で仕事を発注している。少しは高くなるだろうが、一体ではごまかされてもわからないからである。
何故、こんな風に考えるかだが「環境を含みゆとりある建物は、需要が大きく、いつまでも借りてもらえ、直すのも容易、そんなことで長持ちし、長い眼では儲けが大きい」と考えているからである。それは資源節約にもなるはずである。