訪問者
「自分もホール経営を」と言って訪れた人が数人居た。
- ご婦人と旦那と二人で来た。ご婦人はまあそれなりの服装だったが、旦那の方はサンダル履きでひどい服装である。自分の素性も名乗らない。失礼な人と思ったので「どなた様」と聞いた。どこかの寺の坊さんだという。本当ならば随分と世間を知らない坊さんである。この人がその後どうしたのかは知らない。
- 二人目は、ご婦人である。この方とは今でも年賀状のやりとり程度は続いている。丁寧で常識ある人だった。我がホール同様苦労しながら諸々続けていられるようである。
- 三番目は、どうも建物賃貸の業者らしい。自分の会社でもホールをと言うことらしいが、年末の忙しい時期に電話してきて、直ぐにこようとしているので「年末のこんな時期に失礼、年が明けたら電話を」と言って切った。再度電話が来ても応対するつもりはない。当方と同様な精神なら、協力はするが、商売になどと単純に考えている人は自分で一から十まで苦労すればよい。
不動産業者もちょっと景気でも変わればフウフウするから何か別の仕事を、と思っているのかも知れない。上司が部下に仕事を考えろなどと指示したのかも知れない、それで若い衆が電話をしてきたのかも知れない。それにしても馬鹿な会社もある。
そもそも、音楽ホールなどを儲けようと思って考える人は居ないだろう。サントリーなどの大きなホールなら、専門の人を何人も置いて経営することもできるだろう。多少の音楽知識・ピアノに対する知識・ホール設備(証明・音響・空調など)に対する知識、臨機応変な故障やトラブルへの対応、経営知識、などなど総合的なものがなければ出来ない、アパートや賃貸ビルの一室を貸すのとは違う。
当方は、贅沢はできないし、収入余裕もさほどあるわけではないが、先祖が残してくれた土地があり、世の中に潤いを、収入は全額返済に回せれば、と言うつもりで建築し運営している。だから維持できている。