歯の劣化と治療

     歯で後悔していることは、こんなことである。

  1. 私の歯は基本的には質がよい方だろう。兄弟でも質の悪いものも居る。
    一つは、20代後半仕事多忙で、毎日夜遅くまで、休日も半分はとれずという状態が半年ほど続いたのである。若くて腹が減る、といっても夜食を取ることもできない。チョコレートをほおばりながら仕事をし、家には寝に帰るだけ、歯磨きもせず、こんな事を続けた結果あっという間に虫歯が増えていた。その結果が「将来こんな苦労をする」と言うことは考えたこともなかった。

  2. 歯医者に行ったが、(当時の歯医者は多くはそうだったのかも知れないが)行った歯医者が、ガリガリと歯を平に削り(口の中で焦げる臭いがした)、そこに金属をかぶせた。今思えば随分と荒っぽい・いい加減な治療だったのだと思う。

  3. 5年もすると、この金属が浮いてきたのだが、仕事も忙しく歯医者通いの面倒くささから、また我慢をしていた。仕方がなく歯医者に行くと「歯が腐っている」と言われて右下の大臼歯と小臼歯を抜く羽目になってしまった。抜くと行っても大変で、歯を割って取りだした。

  4. 次は親知らずだった。私は4本生えていたのだが、奧の方から前の方に斜めに生えていたようだ。当初は肉が被りっぱなしで時々そこで固いものを噛んでしまうと後腫れて痛みで大変である。そこで、被っている肉を切り取ってもらった。今度は、半分露出で肉がかぶり、更に、磨きにくい場所なので皆虫歯になってしまった。斜めに生えているので緩んできてしまい。虫歯とゆるみの痛みで、あるとき痛みで大変なことになった。氷を口にぶち込んで痛みを抑えた。
     ある歯医者に行って「抜いて欲しい」と言うと「それなりの病院に入院して抜かないと抜けない」という。歯医者を変えたら今度は「入院せずとも抜ける」と言われ抜いたのだが「1週間に1本、抜いた後はそのまま」なので、一ヶ月間口の中は血だらけで抗生物質の飲み続けだった。当時、胃が悪いことも重なっていたが、不思議に胃は治ってしまった。
     40歳くらいだったが、この10年後にピロリ菌・抗生物質での除去治療などが知れるようになり、抗生物質で胃が良くなった?それなら何となく感じていたことと思ったことがある。

  5. こんな事で、右下の奥歯部分に入れ歯を作ったこともあるのだが、所詮自然な歯ほど合わず、幸い私の口腔は最大級で歯も大きい。左側だけで何とかなると思ったので、50歳くらいからは入れ歯も使わず、以降20年以上右奥歯なしの生活をしている。

  6. 幸いにも、あごのガタも来ていないのだが、6〜7割ほどで生活しているので歯のすり減りが早いようである。72歳になったが、もう少しは大丈夫そうである。ただ、下の奥歯がなくなった部分の上の奥歯は伸びている。伸びていると言うより歯茎が下に発展してきている。

  1. 歯の治療だが、保険範囲でやっている。勿体ないと思うのと、保険範囲で十分、と思っているからである。入れ歯に何十万ではなく年百万円と費やしている人が居る。私が何故保険範囲かと言えば、骨は変化し所詮何年かで作り直さなければならないからである。

  2. 金属には電位というものがある。これによって異なる金属が接触していると腐食してしまう。電蝕という。口の中は直接接触していなくとも、唾液という導電性のものがあるから、直接接触と似たようなものである。金歯だったら全部金歯にしなければならない。一人の人に異なる金属を入れる医者はこんな事も知らない、あるいは知っていても無責任にやってしまう場合があるかも知れない。

  3. インプラントも絶対にやらないつもりである。事故があるからと言うよりは、歯と骨にはクッションがあり「いくら良いインプラントが出来ても何か問題はある」と思っているからである。

  4. 悪徳歯医者はこんな説明もしないで、高額な義歯を押し付けている場合もあるだろう。

  5. 歯の治療は面倒である。何故ならちょこちょこと多くの回数通わなければならない。老人になって家の近くにある歯医者にちょこちょこ行く時間的な余裕が出来たから良いもの、若いときほど大変だった。手早い歯医者も居るというのだが、それはそれなりにまた問題があるとも思える。