老人騙し産業
振込詐欺、一部のいかがわしい健康食品販売などは皆老人騙し産業と言える。こんなことにコメントしてみよう。老人騙し産業と書いたが「老人は頭が劣化しているので騙しやすい」という背景からの産業である。
老人でなくても頭が弱ければ騙されるのだ。ネズミ講・マルチ商法などいろいろある。ある程度は必ず起こることでもある。
- 70歳頃同級生で飲んでいると、ある友人が「どうしてあんなことに騙されるのだろう」と言っている。そこで「後10年も生きていると多くがそうなる」と言ったら黙ってしまった。
生きていればいつかは騙されるようになるのだ。
- テレビで詐欺注意を何度もやっている。でも、惚けた人への効果はほとんどないはずだ。
- 警察などからも「振り込め詐欺にご注意」などと電話が来る。これも惚けた人への効果はない。我義母などは、警察からの電話には「警察と言って変な電話がかかってきたわよ」ととんできたが
「孫を語った振込詐欺」には完全に騙されていた(銀行通帳は持たせていたが、印鑑などは預かっていたので被害には至らず)。
とかく「子や孫の身辺に及ぶものには弱い」のだ。
- 健康食品販売の一部にも詐欺まがいがある。一般の安い食品を大量に高い値段で売りつけるのだ。惚けてくると命が欲しくなる人がおり、それにつけ込んだ商法である。
今、こんなことを発言できないだろうが、昔は「馬鹿につける薬はない」などと言っていた。
対策はと言えば「惚けた人を物理的に外界の悪いところから遮断すること」である。例えば、何事も次世代を経由して処理することである。しかし、これも難しい場合がある。次世代も弱かったり、親子の信頼関係がない場合である。
惚けると子供まで疑いはじめる。代理人だって悪者が居る。完全な答は所詮ないと言うことである。何故報道なのでは物理的にブロックを訴えないのだろう。これは不思議に思う。
私の経験であるのだが、義母にはこんな対応をした、
- (60歳を少々越えた時)実印や権利証などは預かった(これは他の理由もあり)。
- (70歳位になった時)次に郵便受けを一つにし、郵便物にこちらの目を通すことにした。→義母宛の詐欺の郵便物からブロックできた、義母の振込忘れなどもなくなった。
- (75歳位になった時)義母の銀行通帳だけは持たせ、印鑑やカードは娘所持とした。カードも徐々に廃止した。→振込詐欺で義母は動いたが振り込めなかった。
皆一時抵抗されたことであるのだが、仕方がないことである。だから何も起こらなかった。今は自分達の順番であり、これを自覚しはじめないと駄目なのである。