HTML言語
私はコンピュータやソフトウェアの専門家ではなく、プログラムは書いたことがないと言って良い。でも、縁でそのようなプログラム開発部門の管理者をやっていた時代が5年ほどある。部下から、基本概念を教えてもらいながら仕事をしていたのである。そんな知識範囲での下記記述である。
- コンピュータには計算部分(Arithmetic Part)と記憶部分(Memory)がある。計算部分は、010101のように0と1しか判別できない。その組み合わせで計算部分に対する命令か、データ(情報)を判別し、処理するのである。今や64bitsも扱える時代になっているが、昔は4bitsなどからスタートしているのである。速度も今の何千分の1だっただろう。半導体チップというものは小さくなればなるほど、勿論電力は減るし、速くなる。線が短くなれば、その中を走る電子の距離が短くなるからである。
- コンピュータが出来たときは、機械語と言ってプログラマーは0と1の組み合わせでプログラムを作成し、コンピュータに命令を与えていたのである。
- しかし、これでは極めて生産性が悪いし、命令の複雑化に伴い、益々プログラムを困難にしてしまう。それで「プログラムを文字で書くようないろいろな言語」が発展してきたのである。しかし、受けるコンピュータは機械語しかわからないのは延々と続いてきているので、文字で書いたプログラムを機械語に変換するような「コンパイラ」というものが開発された。
- 古のプログラマー達はプログラムのわかりやすさは犠牲にして、如何にプログラムを短くし、速く作動させるかに腐心していたのだが、今のプログラマー達は速い速度と膨大なメモリーにより、如何にわかりやすいか(つくりやすいか)・如何にメンテナンスしやすいかという方向に開発は変わっているのである。
- パソコンのOSは、WindowsやMacintoshの場合、開発はある文字言語(ソースコードと言う)なのだが、使用者に提供されるものは機械語に変換されているものであり、これを見ても内容はわからない。それで、LINAXなどというソースコード提供型も世界には出回るようになっている。これであると、作成者以外がプログラムを理解でき、それを参考にしてアレンジすることができる。
- さて、ホームページで使われるHTML(Hyper Text Markup Language)言語と言うものは、書かれるのはText(文字)書類で書かれる。また、それを機械語に変換するようなコンパイルもしないで、コンピュータを作動させる。そのために、ブラウザなどというアプリケーションソフトウェアでText書類をその場で機械語に変換しながら、コンピュータを作動させているのである。こんな事で翻訳言語(インタープリター:interpretor)と言われていた時代がある
- こんなことが出来るようになったのも、コンピュータの速度が速くなり、大量のメモリーを所有できるようになったのが理由である。しかし、当然限界があるし、作動効率は低い。
- HTMLは表記的な翻訳言語であるから、専門的なプログラム知識がなくても、ホームページなどの作成が出来る。ただ、逆に翻訳言語だから、あれこれと自由な機能の追加も可能になり、その標準化を促進しておかないとワールドワイドに使えないものとなってしまう。HTML、XHTML、CSS、JAVA、XMLなどやたらに多くなったが、こんなことが理由であるはずである。
- こんなことである。少しはお役にたてただろうか。プログラムを書いたこともない私が1990年代半ばに誰に教えてもらうこともなく、簡単な本2冊を買ってきてホームページの作成を開始できたにも、こんな知識があったことと、1970年代半ばにコンピュータ通信のはしりの頃の論文に触れたことがあったからである。でも、70歳になろうとする今、もう難しいことはやりたくない気持ちなのだが、概念だけは理解しておこうと思い、やさしい本は時々買って拾い読みしている状況である。
- 私はもう爺なのだが、易しい範囲ではまだホームページをつくろうと思っている。零細事業者だから、外にお金を払ってまでやる余裕がない、簡単なものは人に依頼するのが面倒、などが理由である。それと、ホームページなどを作成したい人に知識がない場合は、こんなこともお手伝いする場合がある。即ち、何から何まで「外の業者任せ」などでは、若い業者に維持管理がし難い構造でつくられてしまう場合があり、長年の経験から、どのようにホームページを構築した方がよいかというような概略的な構造面などでは、口を出せる範囲があるからである。また、これまで10人ほどの人(皆女性だったが)「本2冊買ってくればホームページなど(易しい範囲は)出来るよ」と言って、ちょっとしたプラスの手ほどきで全員が作成を開始している。
雑感
今でも「ホームページを作成します」と訪れてくる業者は多いだろう。でも私にはこんな記憶がある。私が40歳頃の1980年頃、東芝が200万円ほどの日本語ワープロを出した(今は数万円程度だが当時はこれでも画期的に安かった)。会社や先端的な業者がこれを購入し、仕事を開始したので、邦文タイプと言って「縦横に何千字も並んだものから一字一字拾い、ガチャンとタイプをしている業者」は2年ほどの一瞬に滅んでしまった。それまでは高級な技能職だったのだ。
ホームページ業者も、高度な専門知識やデザイン能力を所有している人は生き残るだろう。しかし、幼稚な範囲を出ない人は生き残ることは出来ないだろう。幼稚な範囲は、どんな人々もワープロレベルの仕事の範囲と考えた方が良いだろう。
混乱
- HTML言語だが、私が作成を開始したのは1996年頃のことであり、それ以降勉強することもなかったのだが、進歩を具体的には知らなかった。JAVAなどは言葉だけは知っていた。
- あるホームページの改版の手助けをするようになった。何せ、ある団体でホームページを開設しているのだが、業者お任せのものであり、団体側から構成などに注文が付けられないから業者が自由にやっていて(業者が悪いのではない)、諸々不具合があるからである。改版しようとしてソースを見てみるとJAVA Scriptやcssなどが使われている。stylesheetなどは知っていたが面倒だから勉強もしなかったのだが、業者との打合せのためにちょっと知っておく必要が生じた。
- そこで、本屋に飛び込んでうっかり「XML」の本を買ってしまった。さらりと目を通してみると、どうも目的とは違うらしい。数日して今度は「HTML&CSS」なる本を買ってきた。CSSとはあるが、どうもHTML、JAVA、XMLそれぞれに名前はCSSでも違うようである。やれやれである。