A医院

2004.8.3〜2005.3月

《PSA検査》
 妻と一緒にA病院(小病院)を訪れる。市が年1回無料でやってくれる健康検査のためである。私は初診である。医師から「血液検査で前立腺癌の検査もできるのでどうでしょう、追加料金になりますが」と言われたので、この年齢になって何かあっても不思議はないから念のためにということで追加料金を払ってやっていただくことにした。
 3週間して訪れるとPSA値(Prostate Specific Antigen;前立腺特殊抗原とでも言うのだろう)が高いと云われた。4以下はまあ問題はないだろうとみなされ、10異常だと前立腺癌の疑い濃厚、その中間は灰色で私は6少し前程度だった。自覚症状がないなどは知らないから、一瞬「そんな馬鹿なことがあるものか、何かの間違いだろう、食事の影響でもあるのだろう」などと思った。その程度の値でも、下がるようなら問題はないから経過観察しましょうということで、2ヶ月後に再検査を言われたが、結果的に再検査は3ヶ月後くらいになった。値は少し上がり6.5位になってた。もう1回3ヶ月後に再検査となりやってみたが、値は前回と同じ程度だった。

《専門医の紹介》
 医者の方から「こうしましょう、こうしたらいかがでしょう」と言ってくれるかと思っていると、そう言う意味では何も言わない。黙っているだけである。そこで「専門医として特別知っている医師は居ないので紹介して欲しい」というとB病院に紹介状を書いていただいた。この時は「患者側から何でそこまで言わなければならないのだろう」と思ったのだが、これも医師の慎重性なのだろう。最近は何事もうるさすぎ、後であれこれいわれる、例えば「何でこの病院を紹介したなど」となるのを避けたいのだろう。術後、私はB医院からの転院はあったが、発見という切っ掛けと、一時的にでもB病院での処置には感謝している。後であれこれ言うのなら、この時点で自分で積極的に病院探しをすべきだったのだから。

《この間の私の状態》
 何かの間違いだろうなどと思っているから、灰色と言われたことをを思い出すこともほとんどないし、仕事に追われていた。精神的には影響度ほとんどなしのようなものであった。

《血液検査はやるべきか》
 私など還暦過ぎなので、PSA検査でおかしいと言われても若い人ほどの精神的・肉体的影響はない。しかし、若い人ほど発見された場合は、その後どうするか判断に迷うことになるだろう。放射線治療や手術でも、ある程度の病院通いを余儀なくされる。一般の人にとってこれから子供をつくろうという年齢ではまず発病しないから、若いと言っても中年が多いだろう。
 一番怖いのは、病巣が小さくとも転移などの発生である。転移すれば治療法も制限され所詮根本除去はできなくなる。早い時期ほどいろいろな対処法を幅広く使えるだろう。経過を見る期間に余裕もあるだろう。早い時期の検査と発見に越したことはないと思う。私の場合、ちょっと回り道してしまったが、やはり根絶治療を目指すのが基本だろう。
次へ B病院